DHT勉強会

ですよ。

スケジュールはこんな感じ。
http://toremoro.tea-nifty.com/tomos_hotline/2006/08/dht2dht_f9ea.html


一応偉そうにコメントなど書いてみる。

  • 首藤 一幸 氏:ウタゴエ(株) 取締役 最高技術責任者

「オーバレイ構築ツールキット Overlay Weaver 」

自分でもいじったことがあったのであまり目新しいことはなかったが、なかなか興味深く聞けた。
とにかく、細かなところまでしっかり実装されているところがすごいと思う。

面白いと思ったのは、P2Pアプリケーションは3層で分けられるんじゃないかという話。P2PではDHTだけじゃなくてマルチキャストもできるよと。
ふむ。

  • 加藤 大志 氏:NEC

「世界規模情報共有プラットフォームの実現に向けて」
P2PWebブラウザを作ってみたよというお話。
Brujinグラフっていうのを紹介されていたが、自分にはkademriaとかとの違いがよう分からなかった。

  • 吉田 幹 氏:(株)BBR 取締役CTO

P2Pエージェントプラットフォーム PIAX の理念と実装」
DHTよりSkip Graphというのの方がいいもんねーという話をされていた。要調査。
P2Pでデバイスの発見というのは面白い。

  • 池嶋 俊 氏:筑波大

「AsagumoWeb Web over P2Pシステムの設計と実装」
我らがIkeji氏。
アプリケーションごとに必要なDLLを動的に持ってくるという点がおもしろいなと思った。
あと、ただただし氏に痛いところを突っ込まれていたところが面白かった。

「Chord プロトコルを活用したシステム開発の実際」
OceanStoreがうまく動かなくて苦労したというお話。
OceanStoreは自分で作るのは無理でも、Chordぐらいは自分で書いてしまえばよかったのでは?と思ったり思わなかったり。


後半で提案されていた話が面白かった。

  • 西谷 智広:Tomo's Hotline「DHTにおけるセキュリティ対策」

ご存知、Tomoさん。
セキュリティ対策について。
物性科学の手法でDHTのセキュリティを検証てみたお話や、PGPもいいけど、PKI使っちゃった方がいいんじゃない?というお話など。


P2Pでのセキュリティは厳密にやろうとすると難しい*1。個人的には、そういったものが必要なアプリをP2Pに載せる事自体に無理があるんじゃないかと思い始めてたり。
緩い制限の上で動かせるようなアプリケーションを考えるべきか。それを言っちゃあおしまいだな○刀乙。


せっかくなので、自分が以前、未踏ソフトに申請した時の提案の中で述べた、不正を防ぐ仕組みを晒してみる。
http://www.coins.tsukuba.ac.jp/~i041184/distribute/stop_freeriding.pdf

ミソは、PKI用のサーバのボトルネックを防げるというところ。
これを実装すれば論文が書けそうだが、面白くなさそうなのでやらない^^;


全体としては、なかなか興味深いお話が聞けたと思う。自分の知らないことも結構出てきたし(あたりまえだ)。
新しく聞いたキーワードについてはググって調べてみようと思う。


他の議事録的エントリは
首藤さんの日記(http://www.shudo.net/diary/2006sep.html#20060918)
から辿って下さい。

皆さんおつかれさまでした(投票)

*1:そこでPKIなわけだが