近い将来、覇権を握る言語はDart言語である !

はい。タイトルは誇張して書きました。
 
その筋の方々においては、既出の議論かもしれないですが、今後、ある程度広い用途で使われうる言語(Webフロントエンド、バックエンド、スタンドアロンアプリ、モバイル)として、Dartがワンチャンあるんじゃないかと思うんですけど、どうでしょう。

JSにコンパイルできるし、VM実行もできるし、ネイティブバイナリにもコンパイルできるし。静的型付けできるという意味では、TypeScriptもいいですが、Dartは、TypeScriptが、(私が把握している限り)JSのライブラリを使うしかないのに対して、自前で標準ライブラリ持ってるし。

ただ、流行りの機械学習や、その基盤である数値計算系の用途に今のところ手を伸ばす手段が無さそうなのは、いまいち。*1

Pythonライブラリを透過的に呼び出せるインタフェースを誰か、もしくは公式で作ってくれたらいいんですが。といっても、簡単な話ではないのも分かってはいます。JVM言語がJavaのライブラリを呼び出すのとはわけが違う。
(ネイティブコードを呼び出すことはやろうと思えば可能。また、Flutterだとchannelという仕組みを使って、Android側、iOS側のライブラリ関数を呼び出すようなコードが書けるようです。ただし、呼び出される側は、アプリケーションレベルでプラットフォーム固有の言語による呼び出し依頼を受けた時のコードを書かないとダメ)
 
なお、NumPy, SciPyの代替となるところを目指しているのであろうプロジェクトは既にあります。
scidart.org

これはこれで応援したいプロジェクトなのですが、Python機械学習ライブラリをDartから使いたい、となって、Dartにポートされたものを使うという形がとれるような状況にDart界隈がなるというひとまずのゴール(?)を達成するには、当たり前ではありますが、これだけでは解決しません。

ポートを行うにあたって、NumPy, SciPy (これらは SciDart で置き換えられると仮定)の利用箇所がどうにかなったとしても、ネイティブコード呼び出しを自前でしてたりすると、そこもよろしく対応しないといけないし、最近のライブラリは多くのライブラリに依存(pipモジュール間の依存関係および、Pythonの標準ライブラリ)しているので、それらについてもポートするか、もしくはDartのライブラリでの置き換えをしなくてはならない。
 
潔く、そういう用途はPythonで、とあきらめるのがいいのか。
もしくは、JRuby的な発想で、PDart言語(Pythonで書かれたDart処理系)が出てくればよいのか(他力本願寺)。
 
記事のタイトルと整合しなくなってきているので話を戻すと、機械学習系や数値計算系は現状辛いものの、それを除けばDartは覇権を握れるポテンシャルを持っているのではないかと個人的には思います!

*1:サーバサイドWebフレームワークはAqueduct( https://aqueduct.io/ )という基本的な機能が揃ったものが既にあります