先日まで卒論に苦しめられていたRyoです。
卒論での苦しみを無駄にしないためにも、学んだことをエントリにまとめておきます。
まぁ、要は先輩とかに言われた事のメモ書きですね。
以下の内容は、情報系でかつ、システムの開発をしましたというような論文の場合です。他の分野の場合や、研究の進め方が開発などでない場合は参考にならないかもしれません。
また、当然のことながらこれは一つの例で、ベストではないです。他にもいろんな書き方はあると思います。
以下の説明では僕が指導を受けて、知らなかったなーと思った事について主に書いてあります。なので「何を書かないといけない」かなどについて詳細に説明するとか、エッセンスを網羅するようなことはしません。
あくまでメモ書きです。「xxxについて書かないなんてバカじゃないの」とか突っ込まれても無視します。
序論
論文全体の概要を書く。
背景(問題やそれに対する先行研究も簡単に述べる)、目的、やる事、評価の方法とかを書く。
研究を始める前の段階という位置づけなので「〜した」とかじゃなくて「〜する」と書く。
実装に立ち入った事はあまり書かない、書くとしても簡単に。
図とか箇条書きは使わない。
書けるなら、結果とContributionも書く。
最後に論文の構成を説明するのもあり。
背景と目的
- 背景
序論より詳しく。
背景とからめて問題点も説明。
- 先行研究
- 目的
先行研究と比べてどんなところに着目してやるかを説明。
実装に立ち入ったことについてはあまり触れない。
図とか箇条書きは使わない。
設計
「〜を実現するためには〜というような機能が必要だ」というような事を書く。
まだ実装に関することは書かない。
「設計」という言葉を字面のまま受け取るのではなく、「実装のための問題分析」というようなイメージで考えた方がいいのかも。
実装
設計の話でも実装寄りの話はこっちに書く。
他のことも当然書くけどそれらについては割愛。
評価
何を目的に評価を行ったのかを書いてから、諸条件と結果を書く。
考察も忘れずに。考察では、結果の分析だけでなく、結果は自分たちの目的をどれだけ実現したかとか、どう捉えることができるかというような事も書く。
課題(議論の場合もあり?)
研究について、これから解決しなければならない課題を書く。
結論
序論で書いてあった事がそれぞれできたのか書く。できなかったらできなかった理由を書く。
序論と対応させて「〜した」と書くのが基本。
図とか箇条書きは使わない。
他に注意したい事は
- 章の頭には章の概要を書いておく。でないと、読者がいきなり節の内容を読むはめになって不親切。
- 章や節の題は「設計」というようなアバウトなものではなく、「xxxの設計」というように具体的に、見ただけで内容が分かるように書く。
- 節などで文章を細かく区切らない。数行程度の章や節はいりません。
- 序論(はじめに)と結論(おわりに)だけ読めば論文のエッセンスはすべて理解できるようにしておくこと。ほとんどの人はあなたの論文を隅から隅まで読むほど暇じゃありません。
- 要件を挙げる場合は,設計や実装にはそれにどう答えたかを明示的に書くこと
などの点があります。
とりあえず、上の構成例のように書いておけば及第点はもらえるのではないでしょうか。
#少なくともそんなにしかられないかと。。
何かご意見ありましたらコメント欄までどうぞ。
ぜひ参考にさせて頂きたいと思います。
個人的に注意するところ
- 無駄に詳しく書きすぎない。詳細を述べなくても理解できるところはシンプルに。
参考
[良い論文を書くために知っておくべき5つのこと]
http://leoclock.blogspot.com/2008/07/blog-post.html
[東大で学んだ卒業論文の書き方]
http://staff.aist.go.jp/toru-nakata/sotsuron.html